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近年、若い女性の「やせ」に対する意識が強く、細身の傾向にあることが認められている。国民栄養調査によると若年女性の「やせ」の割合が増加し、20歳代では5人に1人が「やせ」であると判定されている1)。また、若い女性の基礎代謝は以前より低くなっており、更にやせている人ではエネルギー摂取量が必要な量を下回っていることが示されている2)。
栄養素の摂取不足は代謝を低下させることから種々の身体機能に悪影響を与えることが考えられる。また、極度の「やせ」では種々疾病の発症率の上昇・重篤化3)や骨密度の低下4)が報告されており、拒食症では体温の低下5)や性ホルモン分泌の乱れによる月経異常6)が認められている。これらのことは栄養素摂取不良につながる極度の痩せにおいては免疫力の低下7)に加えて生命を維持するために働いている自律機能が損なわれる可能性を示唆している。最近、著者らは若者の望ましい栄養素摂取状態を確立するためのステップとして「やせ」が生体機能に及ぼす影響を明らかにする一環として、寒冷末梢血管拡張反応を指標として自律機能に及ぼす影響を検討したところ、「やせ」では交感神経活動が亢進していること、また、寒冷障害に対する局所性の防御がうまく働かないことを示し、冷え性や神経痛の発症・増悪の可能性を高めることを示した8)。このことは「やせ」による身体の種々機能の変調、特に抵抗力の低下に伴う生体防御能力の低下という問題を提起している。また、生体自律機能の変調や過度のストレスに対する反応が不定愁訴の要因として作用していることも考えられる。
本研究ではこれらの点を明らかにするために「やせ」と普通体型の女子学生を対象にエネルギー摂取量、安静時代謝量、および交感神経活動の指標として寒冷末梢血管拡張反応に加えて寒冷昇圧反応とカテコールアミン代謝産物であるバニルマンデル酸の尿中排泄量について調べた。
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